【SVS25 最終128位】守るドラテカイリュー軸

【構築】

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【構築経緯】

シーズン序盤に最強プレイヤーのうわっきーさんが構築を公開したので、順に使っていくことにした。

 

【S22最終12位】共鳴カイリューサーフ - Origin Regression

まず、↑の構築を使ってみたところ、残飯守るカイリューTODや拘りに対するpp枯らしといった詰ませ性能が凄く、渦アンコ以外でも採用価値がある技だと思った。

 

渦アンコではセグレイブや巧みサーフゴーに対するケアが少し難しいため、守るが最も裏目となる相手の積みを見てから流せるドラゴンテールと合わせた構成にしてみたところ使用感が良かったので軸に決定。


ドラゴンテール、守るの価値を高めるための設置技撒きとして襷キラフロルを採用。


設置技+ドラゴンテールで削った相手を一掃するスイーパーとして、ドラゴンテールで流せないフェアリーテラスをシンプルに切り返すことができ、同じく流せないラス1に対して拘りトリックでの詰めが強力なサーフゴーを採用。

 

アンコールも火力もないカイリュー+サーフゴーではフェアリーテラスウルガモスが無理なので別途対策枠を設ける必要があるが、相手視点ブーツ以外だとかなり出しにくいことと、フェアリーテラス以外なら問題ないことから、選出誘導で被選出率を下げることが有効な対策になると考えラウドボーンを採用。

 

毒菱があまり刺さってない並びや受け構築に対して出す第二の設置技撒きとしてオボンステロ撒菱ガブリアスを採用。

 

グライ絡みのサイクルをガブリアスのステロ撒菱と合わせて崩すことが出来、ここまでで面倒なクエスパトラに対して殴りながら展開阻止出来る風船剣舞デカヌチャンを採用。

 

ウルガモスに対してラウドボーンを投げることがほとんどなかったため、ママングライに対してオオニューラの氷テラバをケアしながら崩しに参加出来る型に変更して構築が完成した。

 

 

【個体解説】

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キラフロル@気合いの襷

特性:毒化粧

テラスタイプ:フェアリー

158-×-131(164)-162(92)-101-151(252+)

マジカルシャイン マッドショット ステルスロック 毒菱

 

調整意図

S-ブリジュラス意識の最速

 

HB-特化鉢巻マスカーニャのトリアク×3を約93%耐え

      特化珠パーモットの猫+インファを約86%耐え

 

C-余り全部(マッショ+カイリュー地震でd4振りブリが約87%で倒せる)

 


起点作成のプロ。対面の削り+ステロ+毒菱を撒くのが理想でほとんどの物理に対しては実現可能。

 

連続技や猫騙しで行動させずに倒そうとしてくる相手に対して、襷を持ちながらも耐久に振るのが強く、より安定して仕事をこなすことが出来る。


技構成はドラゴンテールを普遍的に強くするステルスロック、削りながら行動回数を増やすマッドショット、特殊相手に押して能動的に想定した展開に持ち込むことができる毒菱までは確定として、最後の枠には長時間居座られると面倒なガブリアスとコノヨザルを最低限削れるマジカルシャインにした。

 

テラスタイプはなんとなくフェアリーにしたが、1,2回しか切ってないので割と何でも良いと思う。

 

襷フロル展開の弱点として、初手に特殊ポケモン(特にガチグマ)を合わされるとステロしか撒けずに倒されるというのがあるが、後述のカイリューと合わせることである程度補えた。

具体的に、

・ブリ・サフゴに対して設置技から入り、スカーフならカイリュー引き、それ以外ならマッショ+カイリュー地震で倒す

・ガチグマに対して設置技を押した後、真空波に合わせてカイリュー引き。相手がアンコ読みで引くと寧ろ有利にすらなる。 (最終盤になると咎められることが増えてきたが、相手の構成や択次第で挽回可能ではある)

 

といったように使用率上位の特殊ポケモンに対しては悪くない展開に持ち込むことが出来る。

 

 

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カイリュー@食べ残し

特性:マルチスケイル

テラスタイプ:フェアリー

197(244)-155(4)-138(180)-×-143(76+)-101(4)

ドラゴンテール 地震 守る 羽休め

 

調整意図

HD-特化ブリのラスターカノンがマルスケ時に~36(=残飯×3で回復しきる)、特化サフゴのシャドーボールは上から38,37,36

 

S-マッドショット後、最速ブリジュラス抜き

 

B-余り全部

 

本構築の主人公。このポケモンを強く動かす為に他の5体がいるし、ほぼ全ての対戦に選出する。

 

守るは毒ダメージを稼ぐだけでなく、サーフゴーのトリックを確認、ブラッドムーンを空振りさせる、マルチスケイルが回復しやすくなる、高威力技のPPを枯らす、時間を稼いでTODでの逃げ切りなど、様々な場面で役に立った。

 

ドラゴンテールは設置技と合わせた削り・崩しだけに留まらず、積みを見てから流す、低火力ポケモンを引き出して体力を管理する、有限ポケモンを引き出してTODの判定を有利に進めるなど、硬い残飯羽守るカイリューに入れる技としてかなり強かった。

 

赤字の部分はつまり、安易な攻め+受けのような構築に対して滅法強いことを意味していて、選出択に陥ることなく崩すことができた。

 

最後のスペースは鋼を殴れる地震。単体で相手のカイリューのフェアリーテラス+アンコールに対して誤魔化しが効くようになるノーマルテラス神速も試したが、ミミッキュに打点がないこと、ドドゲザンに対応するには出てくる前から時間を使ってTODを仕掛ける必要があること、サーフゴーの身代わりを割れないことが苦しかったため、この構成に落ち着いた。

 

 次に調整について、D方面をここまで伸ばすことで先述のキラフロルの弱点を補うことが出来る。具体的に、スカーフのブリサフゴに対して受け出すと、受け出し、相手の引き、守るの3ターンの食べ残しの回復でマルスケが回復する。地震を打って安牌を取っても良いし、引きにドラゴンテールを合わせたらそのターンで勝ちがほぼ確定する試合もある。

 

火力は定数ダメージで補えると考えて耐久に最大限回してみたが、この調整の使用感が良くて変更は考えなかった。

 

 

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サーフゴー@こだわりスカーフ

特性:黄金の身体

テラスタイプ:鋼

163(4)-×-115-185(252)-111-149(252+)

ゴールドラッシュ シャドーボール トリック 自己再生

 

調整意図

ミラー・ドラパ意識の最速

縛り性能を上げるためにc振り切り

 

カイリューの最高の相方。テラス前後共に相性補完が良く、ドラゴンテールで流せないフェアリーに対して抜群のゴールドラッシュ、同じく流せないラス1を詰める拘りトリックがカイリューと組む上で素晴らしかった。また、面倒な補助技全般を理不尽特性で全てシャットアウト出来るのもすごい。

 

設置技の定数+ドラゴンテールで崩しは足りていると判断してトリック再生&最速での採用。ドラパルトを抜いていること、ミラーに対して最悪同速には持ち込めることでゲームプランを構想しやすくなった。

 

自己再生はトリック後の詰ませだけでなく、拘ったサーフゴーのゴルラに受け出した後、スカーフを持ったまま再生連打することで強引に流すといった立ち回りも可能になる。

 

svが発売してからの約2年間、サーフゴーというポケモンをよく理解出来ないでいたが、最強のカイリューの相方という形に落とし込むことで、強さを引き出せたと思う。恐らくサーフゴーが強い最後のシーズンで和解することが出来て良かった。

 

 

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ガブリアス@オボンの実

特性:鮫肌

テラスタイプ:フェアリー

209(204)-151(4)-125(76)-×-117(92)-152(132+)

地震 岩石封じ ステルスロック 撒菱

 

調整意図

HB-特化カイリューのスケイルショット5発83.1%耐え

HD-特化ガチグマのテラスブラッドムーン75%耐え(199は最高乱数切り耐え)

特化アシレーヌムーンフォース14/16耐え

S- 最速キラフロル抜き

 

参考元

【S23最終9位】竜尾カイリューサーフ - Origin Regression

 

定数ダメージがすごいドラゴン。ステルスロック+撒菱はほぼ全てのサイクルを破壊し、物理アタッカーに投げると鮫肌で削りまくる。

 

安定打点の地震と崩しのためのステルスロック+撒菱は確定で、最後の枠にはデカヌチャンの風船を割れる技として岩石封じを採用した。

 

氷・フェアリー打点やスケイルショットを重ねてくるスタンパに対しては出来る限りカイリューにテラスを残したいため、強く動かすことが難しかったが、受け崩しの起点作成としてはこの上ないくらい強かった。

 

 

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デカヌチャン@風船

特性:型破り

テラスタイプ:飛行

161(4)-127(252)-97-×-125-160(252+)

 

調整意図

出来る限りグライオンの上を取りたいので最速

崩し力を高めるためにA振り切り

 

崩し枠。妖鋼+風船の耐性とアンコールがグライオンに強く、型破りでヘイラッシャの天然を貫通して殴れる。

 

受けループのエアームドに対して、カイリューのドラテ+ステロ+剣舞叩きデカハンで倒せず、ゴツメ持ちに挑発鉄壁羽ボディプとされると負けるため、格闘耐性or火力強化のテラスが必要だが、投げつける地震グライオンにも投げれる&風船が割れた後もヘイラッシャの地割れを拒否出来る飛行テラスにした。

 

メインの役割は崩しであるが、現環境では速めの最速94属、優秀な耐性、威力が凄いデカハンマー、展開阻止してそのまま起点に出来るアンコールがあるため、クエスパトラ入りの対面構築等に初手に置くこともあった。

 

 

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ラウドボーン@隠密マント

特性:天然

テラスタイプ:毒

211(252)-×-161(212+)-130-101(44)-86

フレアソング 祟り目 鬼火 怠ける

 

調整意図

HB-グライオン地震が~46.4%(目安)

 

ウルガモスを威圧するワニ。ウルガモスに出さないので、対ママングライをメタった構成にした。

 

毒テラスはマスカーニャ、オオニューラに対する耐性として最も強く、グライオンの毒々に対して無償の1ターンを生み出すことが出来る。元のタイプと地震が一貫しているが、毒地震グライオンはデカヌチャンの風船を割ることが出来ないため、どちらか一方はほぼ完封レベルで起点にすることが出来る。

 

隠密マントを持つことで地獄突きを拒否するだけでなく、フェイタルクローの追加効果を一切引かないため、精神衛生上とても良かった。

 

技構成はグライオンに強いフレソン祟り目、ヘイラッシャとママンボウを崩す鬼火、体力管理の怠けるで完結している。

隠密マントを持っているものの、キョジオーンに対する打点が無いに等しいため、キョジオーンを見て投げるということはしなかった。(ママングライに同居している鋼テラスキョジオーンを一度倒したが)

 

ウルガモスに関しては、最終日に選出されたウルガモスのほとんどが悪や岩テラスだったため、選出誘導として有効に働いていたと思う。

 

 

【構築の要点】

相手に依存しにくいゲームプラン

毒菱+守る羽、ドラゴンテール+設置技での削り・崩しをメインに据えつつ、毒菱が通らない鋼に抜群の地震、飛行に刺さるステルスロックドラゴンテール無効のフェアリーにはゴールドラッシュといったように、ほぼ全ての相手に負荷をかけることが出来る。

また、マルチスケイル+羽+残飯+守るにより様子見が十分に出来るため、前述の削り手段と併せることで相手のテラスに対する対応範囲も広くなる。

 

 

【立ち回りで心掛けていた事】

毒菱よりステルスロック優先

 キラフロルに手動で撒ける毒菱を採用したが、基本的にはステルスロックを優先的に押していた。ステルスロックは一部の特殊な技でしか回収されずブーツ持ち以外の全てのポケモンに対して削ることが出来るので、無駄になることがほとんどない。

 また、環境に存在するブーツカイリューは、地面テラス龍舞地震アイスピ+羽orアンコ、ノマテラ龍舞神速地震けたぐり、フェアリーテラス渦電磁波(少なめ)の3種類しかなく、ドラゴンテール裏目があまりないため、ブーツが見えると立ち回りが楽になる

 

極力、数的不利を取らないようにする

 理由は主に、①安全に交代する、②キラフロルガブリアスの特性、③TODを有利に進めるの3点。

それぞれ簡単に解説すると

カイリューサーフゴーは相性補完に優れた並びではあるものの、耐久無振りのサーフゴーでは受け出せる回数に限りがあり、スカーフサーフゴーが倒した後の引きは相手視点でも簡単に読めるため、引き際にスケショなどを合わせられるリスクがある。そこで仕事を終えた初手要員をクッションにすることで、一度きりではあるが、安全に交代することが出来る。

②キラフロルの毒化粧、ガブリアスの鮫肌は相手の攻撃を受けるだけで発動し、ただ切るだけの交代が強い行動になりえる。特にキラフロルは、初手特殊との対面でステロ→カイリュー引き→ドラテで物理を引き出す→物理攻撃に投げて毒菱を撒くという立ち回りを何回もした。

カイリューの守る+羽休めはTOD性能が凄まじく、一匹で15分程枯らし切ることも少なくない。スタンダードな構築相手でもTODに持ち込むことができるので、その選択肢を残すことで勝率を高めることに繋がる。

 

フェアリーテラス+積みに対する回答

 ドラゴンテールは相手を流して積みをリセットすることが出来るが、フェアリーテラスで透かされると簡単に起点にされてしまう。裏にサーフゴーを置いているものの、それだけでは素早さも上げられると対応出来ない。

そこで、以下のような動きでそれぞれ対策した。

vsカイリュー

サーフゴー引きからスカーフトリックorテラスゴルラで倒す

vsガブリアス

カイリューにフェアリーテラスを切ることでスケイルショットでの加速を許さず、死に出しゴルラで倒す。または毒菱を絡めて倒し切る。

vsウルガモス

ラウドボーンの圧力で選出を抑制する。またはTODでの逃げ切り。無振り+6炎の舞がカイリューに対して~58.3%程しか入らないため、守る羽休めで受かっていることが多い。

 

 

【選出】

キラフロルorガブリアス+カイリュー+サーフゴー

基本選出。

 

デカヌチャン+カイリュー+サーフゴー

初手にフロルやガブを投げると後手に回りそうな時に投げる。

 

ガブリアス+ラウドボーン+デカヌチャン

対ママングライ

 

ガブリアス+カイリュー+デカヌチャン

対受けループ

 

 

【重いポケモン

サザンドラ

悪+龍+鋼の範囲がカイリューのテラス前後、サーフゴーに対して抜群をつけるため、いなすことが難しく、設置技+ドラゴンテールでは処理に時間がかかる。打ち分け出来る型だと本当に無理なため、最初から拘り前提で立ち回っている試合がほとんどだった。

 

グライオン

カイリュードラゴンテールで身代わりが割れないため、デカヌを選出せずにカイリューと対面すると簡単に詰む。受けループ、ママングライに対しては別途選出を用意することで対応出来たが、それ以外の並びのグライオンは割り切っていることが多かった。

 

身代わりキョジオーン

キョジオーンは設置技+ドラゴンテール+ゴールドラッシュで崩すつもりなので、フェアリーテラス以外でドラテを解決されると崩せない。

 

 

【結果】

TN:Yuckie  最高205×  最終2024  128位

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(朝8:40頃の最高地点)

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TN:牛焼肉定食  最高2009  最終1917  499位

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TN:スカーレット  最高199×  最終1883  998位

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【最後に】

かなりの長文となってしまいましたが、ここまで読んで頂きありがとうございました。

 8:40頃に82位になってそこで保存していれば最終2桁は確実でしたが、最後まで潜ったところ2連敗で終わってしまいました。どちらも悔いが残る試合内容でしたが、潜ったこと自体は後悔してないです。

 正月にだらけていた時間で試合を見直したり、最終日までに開始レートを上げたりすれば良かったなど、後悔していることは沢山あるので、この悔しさをバネにまた頑張りたいと思います。